世界一のチームにも、オフシーズンに向き合うべき課題はある。2年連続でワールドシリーズを制したドジャースも、2026年の三連覇に挑む前に解決すべき問題がいくつか残っている。
ここでは、ドジャースがこのオフシーズンで掲げる3つの目標を紹介する。
1)実力ある外野手の補強
ドジャースは2026年に向け、外野強化が最優先課題だ。テオスカー・ヘルナンデス以外の外野陣は不透明だ。
トミー・エドマンは健康なら外野の戦力になるが、2025年のポストシーズンでは足首の影響でほとんど出場できなかった。アンディ・パヘスは攻守で違いを生む才能があるが、打撃に波があり、ポストシーズンでは苦戦。アレックス・コールはナショナルズから加入したものの終盤戦の出場は少なく、マイケル・コンフォートはシーズン通して不調でポストシーズンから外れ、現在FAとなっている。
このため、実力ある外野手をFAかトレードで獲得することが今オフの最重要課題だ。
FA市場の目玉はカイル・タッカー。28歳でオールスター4回、シルバースラッガー2回、直近5年の162試合換算で平均33本塁打、OPS.878と圧倒的な成績を誇る。ただし、2027年には球団内の有望株が昇格予定で、タッカーが長期契約を望む場合は他の選択肢も検討される可能性がある。
一方、コディ・ベリンジャーとの再契約も有力案だ。かつてドジャースでMVPを受賞したベリンジャーは移籍後に復活し、今年はヤンキースで29本塁打、OPS.813を記録した。ドジャースはタッカーとベリンジャー双方に関心を示しており、今冬は他にも多くの外野手の名前が挙がる見込みだ。
2)ブルペンの再構築
2024年の優勝時にはブルペンが最大の強みだったが、2025年には最大の弱点となった。ポストシーズンでは、歴史的な強さを誇った先発陣をリリーフとして投入し、佐々木朗希をクローザー起用することで乗り切ったが、この戦法はレギュラーシーズンでは通用せず、佐々木の先発復帰も確定している。
そのため、2026年に向けてブルペンの大幅な刷新が必要だ。タナー・スコットの不安定さもあり、まずクローザーの確保が急務で、ブルペン全体を安定させるために複数の新戦力も求められる。
FA市場には選択肢が豊富で、三度のオールスター出場を誇るエドウィン・ディアスはドジャースとの相性が良いと見られている。そのほか、ロベルト・スアレスやピート・フェアバンクスといった剛腕、復活が期待できるデビン・ウィリアムズやライアン・ヘルスリーも候補に挙がる。
来季もMLB屈指の先発陣を擁するドジャースだが、2024年のようなブルペンを再び構築するには、リリーフ補強が不可欠となる。
3)打線の若返り
ドジャースの打線はスター選手で構成されているが、Baseball Referenceの算出によれば、2025年の打者平均年齢は30.7歳で、MLB全30球団の中で最も高かった(出場試合数と打席数で加重平均)。他にも平均年齢が30歳を超えたのはフィリーズ(30.3歳)だけで、MLB全体の平均は27.9歳だった。
実際、フレディ・フリーマン(36)、マックス・マンシー(35)、ムーキー・ベッツ(33)、T・ヘルナンデス(33)、大谷翔平(31)、ウィル・スミス(30)、トミー・エドマン(30)など、主力打者の多くが30代である。
とはいえ、彼らが全盛期を過ぎているわけではないため、大きな不安材料ではない。ただし、打線に一人か二人でも若い力を加えたいと考えてもおかしくない。近年のMLBは若手スターが多く躍動しているが、ドジャース打線はそういった”スター候補”を欠いている。
しかし、そうした若手スターが簡単に見つかるわけではない。特にFA市場では、20代の大物打者はタッカー、ボー・ビシェット、村上宗隆の三人くらいしかいない。そのため、若返りを図るなら自前のプロスペクトを昇格させる以外に、トレードで若い選手を獲得する選択肢を検討する必要があるだろう。こうした補強は、2026年のワールドシリーズ争いだけでなく、その先を見据えたチーム力維持にもつながる。
