レイズvs.ブルワーズ ワールドシリーズ第1戦注目ポイント

October 20th, 2026

ブルワーズ、レイズのどちらがコミッショナーズ・トロフィーを掲げても、MLBでは球団史上初のワールドシリーズ制覇を果たすチームが誕生する。

両球団は、マリナーズ、パドレス、ロッキーズと並び、現在のMLBでワールドシリーズ制覇を経験していない5球団に含まれる。しかし、今季のワールドシリーズ終了時には、その状況が変わる。対戦する両チームは、それぞれのリーグでレギュラーシーズン最高勝率をマーク。ブルワーズは球団記録の103勝、レイズは98勝を挙げた。

そして、どちらかがあと4勝を積み上げる。

「ワールドシリーズでは、素晴らしい2チームが対戦する。本当に楽しみなシリーズになる」

19日夜(日本時間20日)、トロピカーナフィールドのクラブハウスでシャンパンとビールが飛び交う中、レイズのエリック・ニアンダー編成本部長はそう語った。

試合日時と視聴方法

第1戦は23日米東部時間午後8時(同24日午前9時)開始。

日本ではLeminoの「SPOTV NOW ポストシーズンパック」とSPOTV NOWでライブ配信。J SPORTSでは24日午後6時から第1戦を録画放送する予定となっている。

先発投手

レイズ:先発予定 右腕ドリュー・ラスムッセン(31)
主な成績:オールスター戦後の15先発で11勝0敗、防御率1.73

ワールドシリーズ開幕戦でラスムッセンが自身をドラフト指名し、5年前にレイズへトレードした古巣ブルワーズと対戦する。これ以上に興味深い顔合わせもないだろう。レイズはワールドシリーズ進出決定直後には先発ローテーションを発表しなかったが、エースのラスムッセンは中4日で第1戦に臨むことができる。地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズでも、ともに第1戦を任された。レイズはラスムッセンの直近15先発で14勝。第2戦には通常の登板間隔でリーグ優勝決定シリーズ(ALCS) MVPに選ばれたフレディ・ペラルタ(30)を送り出せる見通しだ。ペラルタも元ブルワーズ。その後も十分な休養を取ったニック・マルティネス(36)、グリフィン・ジャックス(31)らを起用できる。

ブルワーズ:右腕ジェイコブ・ミジオロウスキー(24)
主な成績:レギュラーシーズンで防御率1.80、三振252、WHIP0.80、被打率.157はいずれもMLBトップ

パドレスとの地区シリーズ第1戦でミジオロウスキーが投じた初球は104.8マイル(約169キロ)。2008年に始まった投球追跡時代以降、ポストシーズン最速の1球だった。

ただ、その後は順調一辺倒とはいかなかった。パドレス打線は粘り、最初の4イニングだけで驚異的な30球をファウル。ミジオロウスキーは88球を要し、五回途中で降板した。リーグ優勝決定シリーズ第1戦でもドジャース打線が同様に食らいつき、4回1/3で94球を投げさせた。ミジオロウスキーは失点を1に抑えたものの、ドジャースの42スイング中21スイングがファウルだった。

「ミジオロウスキーについては何とでも言えばいい。105マイル(約169キロ)だ何だという球速こそ出なかったけど、ピンチになるたびに投球内容は良くなった。今季は投球回が190回近くまで増えている。これまで経験した投球回をはるかに超えている。少しくらい疲れていて当然だ。ここまで勝ち進み、今季これだけ多く投げ、重圧も背負ってきた。若い彼に最初からすべてを理解しろとは言えない」

ブルワーズがこの試合に勝った夜、パット・マーフィー監督(67)はそう語った。

ミジオロウスキーには十分な休養がある。ブルワーズがドジャースに4連勝したため、中11日空く。

予想スタメン

レイズ: ミジオロウスキーは誰にとっても厳しい相手だが、ブルワーズの剛腕エースに対し、レイズが左打者を多めに並べた比較的通常の打線で臨む可能性は高い。

ブルワーズ: ブルワーズは地区シリーズ第2戦で右腕山本由伸(28)と対戦し、球団のポストシーズン史上2度目となる5選手の複数安打をマークした。さらに、右腕タイラー・グラスノー(33)が先発したリーグ優勝決定シリーズ第4戦では4点差を逆転し、スイープを完成させた。レイズはワールドシリーズ第1戦でラスムッセンの先発が有力。同じ打順で臨む選択肢は十分に考えられる。

先発投手の後を担うリリーフ投手は

レイズ: レイズは地区シリーズとリーグ優勝決定シリーズで先発陣を積極的に起用し、ペラルタ、ジャックス、イアン・シーモア(27)は少なくとも1度、ブルペンから登板した。シーモアは左のリリーフとして定着したものの、ALCS第6戦では不安定な投球となった。クローザーのブライアン・ベーカー(31)は、レイズが今ポストシーズンで挙げた7勝すべてで最後を締め、ここまで7回無失点。左腕キャム・ブーザー(34)はベーカーにつなぐ左のセットアッパーとして地位を確立し、右打者との重要な局面ではタイラー・ウェルズ(32)とケビン・ケリー(28)が起用される。

ブルワーズ: ブルワーズのリリーフ陣は今ポストシーズンで7勝1敗、防御率1.33。ここまでチームが戦った8試合の勝敗をすべてブルペン投手が記録しており、40回2/3で自責点6に抑えている。レギュラーシーズンでもリリーフ陣はMLB最多の48勝を挙げ、防御率3.40はナ・リーグトップだった。

重要な局面を担う投手陣も好調だ。トレバー・メギル(32)が5回2/3、アーロン・アシュビー(28)が12回1/3、DL・ホール(28)が5回1/3を投げ、3人合わせて23回1/3無失点、被打率.096。アシュビーの歴史的な活躍はこちらで詳しく紹介されている。

アブナー・ウリベ(26)も、チーム最初の6試合すべてに登板して自責点0を続けていた。優勝決定シリーズ(NLCS)第3戦では2失点して一時リードを許したものの、ブルワーズはドジャースに6-2で逆転勝利。第4戦では登板しなかったため、十分な休養を取った状態でワールドシリーズを迎える。

注目すべき負傷者

レイズ: 先発左腕シェーン・マクラナハン(29)は今ポストシーズンの登板を断念した。ただし、来春には復帰できる見通し。ほかに新たな負傷情報はない。

ブルワーズ: 最大の焦点は右腕ブランドン・ウッドラフ(33)だ。ここ2週間、ワールドシリーズの出場選手登録入りへ最後の可能性にかけて調整を続けている。

ウッドラフは8月、シーズン終了につながる肩の手術計画を急きょ取りやめた。その後、地区シリーズ前に初めてマウンドから投球。さらにNLCS第2戦と第3戦の間に行われたドジャースタジアムでの練習では、ビジター側ブルペンのマウンドから31球を投げた。

「今は本当に抑えて投げている感覚はない。現状では、体が許す限り全力で投げている。それでも、自分では適切かつ安全な方法で進めていると思っている。マウンドに上がれると思わなければ、そもそも上がらない。今やっていることも、できる感覚がなければやらない」

ウッドラフはこの日、そう語った。

好調、不調の選手

レイズ: カミネロはALCS第6戦でガーディアンズのクローザー、ケード・スミスから左翼ポール直撃の2ランを放ち、今ポストシーズン初本塁打をマークした。ディアスはALCSで打率.333、4二塁打4、2本塁打、4打点、OPS1.061をマーク。今ポストシーズンの長打6本はア・リーグトップとなっている。パラシオスは12打数6安打。重要な2点二塁打も放った。シンプソンも再び俊足を生かし、打線の起爆剤となった。ヒックス、デルーカ、ウォールズ、メサはALCSで打撃面の貢献こそ限られたが、守備では大きな価値を発揮した。

ブルワーズ: バウアーズは6打点を挙げ、NLCS MVPに選出された。6打点はブルワーズ、ドジャース両軍の他のどの選手と比べても2倍にあたる。NLCS第2戦では12球粘って選んだ四球が流れをブルワーズへ引き寄せ、第3戦では11球粘った末の本塁打で七回に勝ち越した。

コントレラスも好調。今ポストシーズン8試合で打率.367、打点5をマークしている。チューリオは好不調が同居している。打点7はチーム最多だが、打率.171(35打数6安打)にとどまる。NLCS第3戦ではブレーク・スネル(33)から先頭打者本塁打を放ち、ポストシーズン通算打点を18まで伸ばした。23歳の誕生日を迎える前のポストシーズン最多打点となり、アンドリュー・ジョーンズ(49)を抜いて歴代トップに立った。

ファンが知っておきたいその他のポイント

  • アメリカンファミリーフィールドでは今回が初のワールドシリーズ開催となる。ただし、ミルウォーキーでの開催自体は初ではない。1957年のミルウォーキー・ブレーブス、1982年のブルワーズはいずれもカウンティ・スタジアムでワールドシリーズを戦った。同球場は現在の本拠地のすぐ西側に位置していた。現在、その跡地にある少年野球・ソフトボール場のコンコースには、カウンティ・スタジアムの本塁位置を示す印が残されている。
  • 今ポストシーズンでは、先制したチームが23勝12敗(勝率.657)。一方、ブルワーズは先制を許した試合で5勝1敗と、この傾向に逆らっている。他球団を合計すると、第1戦を迎える時点で7勝22敗だ。
  • ミルウォーキーでのワールドシリーズ開催は44年ぶり。この街にとって「44」は特別な数字でもある。ミルウォーキー・ブレーブスとブルワーズでプレーしたハンク・アーロン(享年86)が背負った背番号だ。アーロンは今季から50年前、カウンティ・スタジアムでMLB通算755本目となる現役最後の本塁打を放った。
  • レイズは今季、レギュラーシーズンとポストシーズンを合わせ、八回終了時点でリードしていた試合で92勝0敗。ポストシーズンを含む1年間を通じ、この状況で92勝以上を挙げながら勝率10割を維持した直近のチームは2002年のアスレチックス(93勝0敗)だった。ただし、そのアスレチックスは地区シリーズでツインズに敗退した。

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